「市販でアスベリン錠と同じものがほしい!」
「咳が辛いから、病院でもらったアスベリン錠がほしい」
このような経験ありますか? アスベリン錠は咳の症状でよく処方されるお薬で、中にはこの記事を読んでいる人の中で処方された経験のある方がいるでしょう。
今回は、アスベリンは市販で売っているか否かについて解説するとともに、効能効果や注意事項などにも触れていきたいと思います。
咳止めとしてよく処方されるアスベリン錠。
有効成分はチペピジンヒベンズ酸塩という成分です。
果たして、市販に売っているのでしょうか?
残念ながら、アスベリン錠と同じ成分を含むお薬は存在しませんでした。
他の鎮咳成分のものでしたら、数種類あります。
しかし、零売制度を利用すれば処方箋がなくてもお薬を購入することができます。
詳しくは記事後半で解説しています。
有効成分は、チペピジンヒベンズ酸塩と書きました。
作用としては、咳中枢(延髄にある咳を司るところ)をしずめて咳を止めます。
また、咳を止めるだけでなく、痰を出しやすくする作用もあります。
よって、痰がからむ咳に使用されることがあります。
一般的には風邪症状で多く使われています。
下記疾患に伴う咳嗽及び喀痰喀出困難 感冒、上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)、急性気管支炎、 慢性気管支炎、肺炎、肺結核、気管支拡張症
通常成人には、チペピジンヒベンズ酸塩として1日 66.5~132.9mg(チペピジンクエン酸塩60~120mg相 当量)を3回に分割経口投与する。
小児には、チペピジンヒベンズ酸塩として1日1歳未 満5.54~22.1mg( 同5~20mg相 当 量 )、1歳 以 上3歳 未 満11.1~27.7mg(同10~25mg相当量)、3歳以上6歳未 満16.6~44.3mg( 同15~40mg相 当 量 )を3回 に 分 割 経 口投与する。 なお、年齢・症状により適宜増減する。
非常に細かく分けられているので、注意が必要です。
主に、食欲不振、便秘などが報告されています。
副作用と思われる症状が少しでも起きたら、医師または薬剤師に相談してください。
飲み忘れたときは、出来るだけ早く1回分を飲んでください。
必ず、2回分を一度に飲まないよう注意してください。
アスベリンに含まれている有効成分チペピジンヒベンズ酸塩の他に咳を鎮める成分があります。
以下にまとめてみました。
・テオフィリン
・dl-メチルエフェドリン
・グアイフェネシン
・ノスカピン
・ジヒドロコデインリン酸塩
薬の裏に成分が書かれていますので、ぜひ手にとって確かめてみてください。
咳は風邪をひいた際によく出ることがあると思います。
しかし、単なる咳ではない場合があります。
風邪に併発してよく起きるのが咳喘息です。
風邪が治ったはずなのに咳が続く・・・という方はちょっと注意が必要かもしれません。
咳喘息は気道が狭くなり、様々な刺激により炎症・咳が起きます。
たばこの副流煙によるものや、寒暖差、運動、埃・ダニなどなど・・・
基本的に、咳が2週間以上続くようでしたら、すぐに受診しましょう。
記事前半で、「零売制度を利用すれば処方箋がなくてもお薬を購入することができる」と書きました。
このことについて詳しく解説していきます。
零売制度(れいばいせいど)とは、何らかの理由で診察を受けることができなかったり、やむを得ない理由の場合に薬剤師の対面・指導のもと非処方箋医薬品を販売することができる制度のことです。(原則、必要最小限の量に限られます。)
薬局の中には、この零売制度に則り、医薬品を販売している薬局があります。
そのような薬局のことを零売薬局といいます。
医薬品は、「処方箋医薬品」と「非処方箋医薬品」に分けられ、零売制度では非処方箋医薬品のみを取り扱うことができます。
そんな便利は零売薬局ですが、実は全国的に存在するわけではないんです。
全国数店舗と、まだまだ発展途上にあります。
しかし、医療費の増大や予防医療の兼ね合いもあり、今後はこのような零売薬局は増えると予想されています。
咳止めのアスベリン錠について詳しく解説しました。
自分で予防することはとても素晴らしいことですが、単なる咳だと思い込みをせず、長引くようでしたら受診しましょう。
少しでも不安なら、専門家に頼ることも必要です。
ぜひ、近くにセルフケア薬局があるか調べてみてください。