1週間以上便秘でも苦しくない…受診の目安や放置のリスク等を紹介!

「一週間以上便秘なのに、苦しくない…」
「便秘ではどんなときに受診すればいいのだろう…」
便秘が一週間も続いているのに苦しくないという方もいる一方で、一日排便がないだけでも辛いと感じる方もいます。そして、便秘を辛いと感じるタイミングには個人差があります。

今回の記事では、一週間以上便秘が続いているのに苦しくないという方に向けて、便秘の受診目安と便秘を放置する危険性について解説していきます。

Contents

便秘に明確な基準はない

便秘には「◯日以上排便がなければ便秘」のような明確な基準がありません。なぜなら、排便週間には個人差があり、毎日排便がある方もいれば、2日に一度の排便が正常な状態である方もいるのです。つまり本人が便秘の症状を感じて、「便秘だ」と認識した状態が便秘であると言えます。

排便のない期間以外の便秘の基準

排便のない期間だけでは、便秘を定義しにくいとお伝えしましたが、次のような症状がある場合は、排便回数・頻度に関係なく便秘である可能性が高くなります。
・便が硬く排便時に痛みや苦痛を伴う
・便の回数や量が少ない
・残便感がありスッキリしない
・腹部が張ってポッコリ出ている
・腹痛がある
その他、腸内に老廃物が留まることで、肌荒れ・口臭・体臭を招く場合もあるでしょう。人によっては吐き気などの症状が現れる方もいます。

便秘を放置することの危険性

便秘は本人が苦しさを感じないのであれば、日常生活に支障をきたさないことから、放置されやすくなります。
しかし、便秘の状態を放置すると便が腸の中で固まってしまう糞塊によって、腸閉塞・虚血性腸炎・直腸腫瘍などの合併症を引き起こす恐れがあるのです。

また、そもそも便秘の原因に重大な疾患が隠れている可能性も考えられます。例えば、大腸がんで便秘の症状が出る方もいます。そのため「ただの便秘」と考えて、便秘を放置するべきではありません。

便秘で医療機関を受診する目安

先ほどもお伝えしたように、便秘は放置すると悪化して合併症を引き起こす可能性が高くなります。また、別の疾患によって便秘症状が現れる場合もあります。ですので、便秘が続いている…という場合は、日数に関わらず、医療機関を受診するべきでしょう。便秘薬や浣腸を使っての排便は、根本的な便秘の解消ではありません。

すぐにでも病院に行く必要がある危険な便秘も存在する

便秘の中には、すぐにでも病院に行く必要がある危険な便秘も存在します。危険性の高い便秘は、便秘薬や浣腸を使っても便が出ません。激しい腹痛・吐き気・嘔吐・発熱・おならが出ないなどの他の症状がある場合は、なるべく早く医療機関を受診してください。

危険な便秘になると、糞塊が腸粘膜にある血管やリンパ管を圧迫し、腸粘膜が傷ついてしまう恐れがあるのです。そして、このままの状態を放置すると、敗血症・腹膜炎・腸穿孔の発症につながることもあります。

便秘に悩んでいるのなら排便日誌をつけよう

普段から便秘に悩んでいる方は、医療機関を受診する時に正確な情報を医師に伝える目的で、排便日誌をつけると良いです。排便日誌に記載する内容は排便のタイミング・便の硬さ・残便感の有無・食事の内容・服薬状況・その日の体調などです。

多くの方は正確に排便のタイミングを覚えることが難しいですが、排便日誌があれば正確な情報を医師に伝えられるでしょう。

便秘を予防する生活

便秘を予防するには、生活習慣や食生活の見直しが必要です。最後に、便秘を予防する生活について見ていきましょう。

便秘になりにくい食生活

便秘を予防する食生活は、1日3食の食事を規則正しく食べ、食物繊維を多く摂取することです。特に、毎日の朝食は腸の動きを活性化させるために役立ちます。また水分を積極的に飲んで、便の水分不足を防ぎ、便の排泄を促しましょう。

適度な運動で筋力をつける

運動不足は便秘の原因になります。特に腹筋が衰えていると、便を押し出す力が弱くなるのです。激しい運動をする必要はありませんが、軽い腹筋運動やウォーキング・ジョギング・ヨガなどの全身運動で筋肉を鍛えましょ
う。

運動習慣は、便秘以外の病気を予防する効果も得られ、健康的な生活を送るために欠かせません。

まとめ:1週間以上便秘でも苦しくない…受診の目安や放置のリスク等を紹介!

いかがでしたか?今回の内容としては、
・一週間以上便秘でも苦しくないという方でも、便秘の状態を長く放置するべきではない
・便秘を放置すると敗血症や腹膜炎の発症につながることもある
・辛い便秘が続くという方は排便のない日数に関わらず、医療機関を受診するべき
・医療機関を受診する時に正確な情報を医師に伝える目的で、排便日誌をつけるのも良い
以上の点が重要なポイントでした。便秘の症状が続くのであれば、ただの便秘と思わずに、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。